ロキロキの雑記

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【感想】あさがおと加瀬さん。を見てきました。

さいきん百合コンテンツを消費していない気がしたのと、なんか機会があったので「あさがおと加瀬さん。」を見てきました。原作は映画を見ていた時は未読です。

 

本当はもう1回くらい見てから感想書こうと思っていましたが、あと1週間とかで上映が終わっちゃうところもあるみたいなので、早めに感想を書こうかなと。

 

「あさがおと加瀬さん。」アニメ公式サイト

 

www.youtube.com

かんそう(ネタバレなし)

感想を書くなんて言いましたが、山田さん(金髪の方)と加瀬さん(カッコいい方)を見てまったりしていたらいつの間にか映画が終わっていたのであまり書くことがないです……

久しぶりにド直球な百合を見た気がします。とても丁寧に2人の感情のすれ違いや誤解等が描かれていたように感じました。事あるごとに頭にふたばが発芽するピュアピュアな山田さんがかわいかったですし、陸上をやっていてボーイッシュな加瀬さんもカッコよかったです特に声が。

その上で、好き!という気持ちがこちらに伝わってくるほど相手のために必死になる。そんな姿がステキでした。好きな女のため必死に走る女なんてもう最高じゃないですか。

映画は2人が付き合い始めたところから始まりますが、その時の山田さんの初々しさとか加瀬さんの性欲とか、とにかく無限にイチャイチャする2人を見つづけて僕も無限にニヤニヤしていました。ニヤニヤがとまりませんでした。

 

今作品は1時間の映画ですが、その中にこれでもかというくらい2人の感情とか表情とか葛藤とか性欲とかが詰め込まれていました。百合好きでまだこの映画を見ていない人と新しい扉を開いてみたい人は2人の物語をぜひ見てください。

 

もう1回くらい見たらネタバレ感想とかを追記するかもしれないです。

 

※2018年7月8日 追記

 

 

公式が1話(おべんとうと加瀬さん。)の動画を公開しているみたいですね。

 

 

 

ぜひ見て、そして劇場へ足を運んでみてください。ちなみに21日から全編公開されるそうなので、近くの映画館で上映していないor終わってしまったという人も安心してください。

 

感想(ネタバレあり)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わたしたちは女の子同士だけど このあいだからつきあいはじめました。

 あさがおと加瀬さん。は冒頭2分から3分のOPによる2人が付き合うまでのダイジェストを経て、この言葉から始まります。つまり加瀬さんと山田さんはすでに付き合っているという状態から物語が始まるのです。公式サイトのあらすじに書いてある「恋と青春の輝きだけを、ギュッと詰め込んだ物語」という言葉通り、1時間という短い時間にひたすら2人が付き合ってイチャイチャしている話が盛り込まれています。なので見ていて気持ちよくなれるというか、すがすがしい気分になれました。

2人が付き合うということは、当然すれ違いや誤解などが生まれるのですが、不快になるようなものが一切なかったです。好きだからこそといいますか、とにかく2人は頻繁にすれ違うのですが、その度に自分の思いをぶつけあい最後は誤解を解いてイチャイチャして2人の距離が縮まっていく。それを永遠と見せつけられたら誰でも顔がニヤけますね。僕もニヤニヤしていました。

 

 

物語の表現の一つとして特徴的だと感じたのが、光を用いた表現でしょうか。窓の外の光が強くなるというものから、相手のことを意識すると光の玉が浮く、レモングラスの香り、空から降り注ぐ光など、光による表現が多かったです。PVの段階でも光を使った表現を見ることができます。

 

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特に印象に残っているのは2人がバス停でキスをするシーンにおける夕日で、とにかく美しかったです。この映画でOPのダイジェストシーンを除くと2人が初めてキスをするシーンだったのですが、まぶしい夕日とその輝きでよく見えない2人がひたすら綺麗でした。綺麗なものは一生見ていたくなります。「恋と青春の輝きだけを、ギュッと詰め込んだ物語」という言葉にふさわしい表現だったと思います。

 

 

あと感じたのは山田さんが乙女でかわいいということと、加瀬さんがボーイッシュでカッコいいということですかね。山田さんは驚いたり浮かれ気分になったりしたら頭に双葉が生えますが、頭の上でひょこひょこしていて可愛かったです。特におべんとうを作る話や加瀬さんが家に来る話では、頻繁に頭に双葉が生えていました。お付き合いするということがよくわかっていないので、付き合い始め「山田の好きなことしていいよ」と言われてから最初にすることがお弁当づくりだったり、友達を誘うかのように加瀬さんを両親のいない家に誘ったり……ピュアすぎて微笑んでしまいます。

一方の加瀬さんは、山田さんのストーカーをやっています。山田さんが緑化委員として植え込みの手入れをする姿を屋上から見つめたりマップアプリ(?)で山田さんの家の位置を確認していたり本棚にある本をチェックしたり。ストーカーしていたからできたのかは知りませんが、飛行機で隣が男子だったため狼狽えている山田さんを連れ出して非常口からの景色を見にいくところがカッコよかったです。

 

そんなこんなで物語はクライマックスの「夕焼けと加瀬さん。」に進みます。

 

 夕焼けと加瀬さんでは今までのお話からがらりと雰囲気が変わります。今まではおべんとうを作ったりおうちデートしたり修学旅行に行ったり、ひたすらイチャイチャするお話でした。夕焼けと加瀬さんではまず雨がふる植え込みのシーンから始まります。今までは明るい世界だったのが一転して雨の降る曇り空スタートで、空から差し込んでくる光の量も減ってしまいます。このお話で題材になっているのは進学について。三者面談をする山田さんは地元の大学を志望することになり、一方加瀬さんはスポーツ推薦で東京の大学を志望しています。2人は離れたくないと感じますが周囲の環境がそれを許してくれません。山田さんは加瀬さんが東京に行って新しい彼女を見つけてしまうんじゃないか、不安でたまらなくなります。進学は「リズと青い鳥」でも問題になっていましたが、これまでの2人のすれ違いや誤解とは異なり、お互いの気持ちだけでは解決できない。山田さんはひたすら悩みますが、問題は解決せずそのまま時間だけが経つのはもどかしかったです。

そして遂に加瀬さんの受験の日。空は夕焼けで山田さんは毎日やっている緑化委員の活動をしています。山田さんの前に加瀬さんが現れ、これから受験で東京に行くと挨拶をかわします。加瀬さんはその時、「どうして地元の大学なの。」と問いかけました。これは決して山田さんに東京へ来てほしいからというだけで言ったのではなく、自分の夢を追いかけるなら東京の園芸の大学に進んだ方がよいのではないかという言葉です。休日や雨の日だとしても関係なく毎日植え込みの手入れをし、ガーデニングに関する本をたくさん持っている山田さんを見ていたから出てきた言葉。好きな女だからこそ毎日見ていて、彼女が将来何をやりたいか知っている加瀬さんにしか出せない言葉というわけです。カッコいいですね。そして加瀬さんは新幹線に乗るためその場を後にします。山田さんは加瀬さんの言葉をうけ、一人ぼっちになった夕焼けの下、加瀬さんのいないひとりぼっちの世界でいてもたってもいられなくなります。

山田さんの加瀬さんと離れたくない感情が爆発して、加瀬さんの後を走って追いかけます。バスは山田さんを待たずに出発してしまう。それでも山田さんは諦めずに走ります。画面で山田さんの前を流れる光の演出からもその必死さ、勢いが伝わってきて圧倒されました。最後の新幹線のホームで出発の直前に山田さんは加瀬さんに追いつきます。2人を残して背景は白くなり、もはや2人の目にはお互いのことしか映っていません。最高ですね。山田さんは加瀬さんに抱きつく形で新幹線に飛び乗ります。山田さんは加瀬さんに私も東京の大学に行くとひたすら思いをぶちまけ、抱き着きます。感情いっぱいに叫ぶその頭には双葉が3本も生えていましたが、それも加瀬さんに抱き着くときにすべて抜けてしまいました。そして新幹線は2人だけの世界である白い駅のホームから東京という外の世界へと走り出していきます。この一連の勢いと感情の応酬がたまらなく好きで、感動と放心で最高に気持ちよくなれました。2人が幸せになってくれるというのはやっぱり良いですね。

そしてエンドロールが始まり「明日への扉」が流れ始めます。そのなつかしさと曲の良さに圧倒されながら物語は幕を閉じます。エンドロールの後に新幹線の中での何気ないやりとりもあったりしますので、絶対に最後まで見てくださいね。

あとこれは余談ですが、明日への扉のCD買ったら一緒に収録されているエピローグドラマに8分くらい新幹線の中でイチャイチャする2人の会話が入っていたりします。 興味あったら買って聞いてみてください。

 

加瀬さんの性欲の話とか沖縄旅行の話とかも書こうと思ったんですが、たぶんみんな思ってることだし夕焼けと加瀬さんの話を書いて満足したんでこれで終わります。